人工透析で必要なシャントについて【注意すべきトラブル6選も紹介】

シャントについて
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学生

シャントってなぜ必要なのですか?
注意点とかありますか?

今回はそんな悩みを解決できる記事を書きました。

実はシャントについての記事は専門用語で書いていることが多く、初心者の方や学生さんには少し難しく感じます。

なぜなら、執筆者の私も学生の頃、シャントについて勉強するとき専門用語が多くて苦労しました。

特に実習生時代、レポートを書くとき理解できずに書いてしまったため、内容がぐちゃぐちゃになり指導された苦い思い出があります。

臨床工学技士

この記事では、シャントとは何か、シャントの種類やトラブルを簡単な言葉で具体的に解説します。

この記事を読み終えると、シャントについての基礎が身に付きますよ。

学生さんはレポートを書くときに役立ててください。

本記事のテーマ
  1. シャントとは何か理解できる
  2. シャントの種類がわかる
  3. シャントのトラブルがわかる

本記事の執筆者

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目次

シャントとは何か

シャントとは何か

シャントとは、動脈と静脈を手術で直接つなぎ合わせて作った血管のことです。

利き手と反対の腕(手首付近)にシャントを作ります。

主に橈骨動脈と橈側皮静脈をつなぎ合わせます。

臨床工学技士

シャントのことをバスキュラーアクセス(VA)ともいうよ。

看護師

人工透析をする時はシャントが必要になります。

では、なぜシャントが必要なのでしょうか。

人工透析は、1分間に約200mlの血液を循環させる必要があります。

動脈や静脈の血管単独では十分な血液量を確保できません。

そのため、 動脈と静脈をつなぎ合わせシャントを作成し血液量を確保します。

このシャントに毎回針を刺して人工透析回路と接続して人工透析をします

学生

人工透析をするときの針の太さはどれぐらいですか。

臨床工学技士

予防接種で使う針の3倍~4倍ぐらい太い針です。

学生

そんなに針が太いと刺すときに痛いですよね。

実は針を刺すときの痛みを和らげるためにある工夫をします。

それは針を刺す1~2時間前に、麻酔薬のクリームやテープ薬を針を刺す部分に貼って痛みを和らげてます

学生

人工透析の患者さんは毎回大変ですね。

ちなみに臨床工学技士がシャントに針を刺す病院がほとんどです。

シャントの種類について

シャントの種類について

シャントは2種類あります。

シャントの種類
  1. 外シャント
  2. 内シャント
臨床工学技士

それぞれ説明しますね。

外シャント

外シャントは、動脈と静脈を体の外側でつなぎ合わせたものです。

看護師

血管がむき出しになるので感染症のリスクが高くなるよ。

臨床工学技士

そのため、現在はほとんど行われていないよ。

内シャント

内シャントは、患者さんの血管の状況によって2種類の方法があります。

内シャントの種類
  • 患者さん自身の血管を使う場合
  • 人工血管を使う場合

患者さん自身の血管を使う場合

自己血管内シャント:AVF(ArterioVenous Fistula)といいます。

皮膚の下で自分の動脈と静脈をつなぎ合わせてシャントを作ります。

臨床工学技士

最も代表的なシャントです。

利点
  1. シャントが詰まりにくい
  2. 長期間の使用が見込める
欠点
  1. シャント作成後はすぐに使用できない
  2. 血管の状態次第ではシャント作れない
学生

動脈と静脈をつなぎ合わせる理由は?

臨床工学技士

静脈に直接動脈血を流すことで静脈を太く発達させることができるよ。

看護師

太くすることで十分な血液量を確保できます。

人工血管を使う場合

人工血管内シャント:AVG(ArterioVenous Graft)といいます。

静脈が細い場合や詰まっているなど自分の静脈でシャントを作れない場合は、代わりに人工血管を用いてシャントを作ります。

利点
  1. シャント作成後はすぐに使用できる
  2. 十分な血液量を確保できる
欠点
  1. 自分の血管に比べて感染症と閉塞リスクが高い
  2. シャントの寿命が短い
臨床工学技士

シャントの寿命は2~3年と言われています。

動脈表在化

外シャントと内シャント以外に動脈表在化というシャントがあります。

臨床工学技士

正式に言うとシャントではないです。

心不全の患者さんは通常のシャントが心臓の負担になってしまいます。

そこで腕の動脈を皮膚の下まで移動させる手術をして、直接動脈に針を刺せるようにします。

臨床工学技士

通常、動脈は皮膚よりも少し深い位置にあります。

人工透析を行うときは動脈と静脈の2本の血管に針を刺すので、自分の静脈が正常であることが前提です。

シャントのトラブルについて

シャントのトラブル

シャントのトラブルが起こると人工透析に支障が出てしまいます。

看護師

未然にトラブルを回避するために、定期的なメンテナンスや検査が重要です。

シャントのトラブルを紹介します。

シャントのトラブル
  1. シャントの狭窄
  2. シャントの閉塞
  3. シャントの血管瘤
  4. シャントの感染
  5. 静脈高血圧
  6. スチール症候群
臨床工学技士

順番に解説します。

シャントの狭窄

シャントの血管が細くなってしまうことです。

細くなったシャントの特徴としてシャント音が弱く、すきま風のような音が聴こえます。

人工透析をする時、血液量が十分に確保できなかったり、人工透析回路の圧力が高くなったりします。

シャントの閉塞

シャントの血管が詰まった状態です。

血管が細くなってしまったり、血栓ができてしまうことが原因です。

閉塞してしまったシャントは人工透析で使用できないため、早急に処置が必要です。

シャントの血管瘤

シャントの血管がコブ状に膨らんでしまった状態です。

小さいうちは問題はありませんが、痛みや感染、短期間で血管瘤が拡大する場合は治療が必要です。

シャントの感染

シャントの血管が細菌で感染してしまい、痛みが生じたり腫れることがあります。

感染した場合はシャントを早めに閉じ、新しくシャントを作る必要があります。

特に人工血管を使用したシャントは感染リスクが高くなります。

静脈高血圧

シャント側の上肢が腫れてしまう状態です。

シャントが狭窄したり閉塞してしまうと逆流を起こし、うっ血することで上肢が腫れてしまいます。

スチール症候群

シャント側の指が変色したり、痛くなります。

指が壊死してしまうこともあります。

シャントの血流が悪くなることで指まで血液が流れなくなり、酸素不足になってしまうことが原因です。

看護師

シャントのトラブルを早期発見するには、次の3点が有効です。

早期発見する方法
  1. シャントを目で見る
  2. シャントを手で触る
  3. シャントの音を聴く

日頃より注意深く観察し、シャントのトラブルを少しでも減らしましょう。

まとめ

シャントについて
  1. シャントは動脈と静脈をつなぎ合わせる
  2. シャントには外シャントと内シャントがある
  3. 動脈表在化は心不全の患者さんに使用される
  4. シャントのトラブルは目で見て、手で触って、音を聴くことで早期発見できる
シャントについて

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